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石井裕也監督全力の"家族の映画「ぼくたちの家族」 [映画]

こんにちは。
ブログを書いていると、よく「ブログ書く暇あるじゃん〜」と言われます。僕の場合はこのブログは待ち合わせの時間や電車の移動時間のとき、たまに風呂の時間とかそういう時間を使って書いております(笑)

なので決して時間があるからブログを書いてるのではなく、心に余裕がある?から書いているのです?(笑)


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みなさんは人生においてどれだけ人に対して本音を言っていますか?誰彼問わず、自分がもうこの世界に1人しかいないようなときにしか言えない本音を、人生で漏らすことが出来るのでしょうか。

出来るとしたらいつでしょう。
死ぬ前?それとも。

石井裕也監督の家族の映画

映画『ぼくたちの家族』

監督 石井裕也
出演 妻夫木聡  原田美枝子 池松壮亮 長塚京三 ほか


あらすじ
若菜家の母は最近物忘れが酷くなっていた。ある時長男の嫁の妊娠を祝い双方の家族との会食のときに、ブツブツと独り言を話す。そして嫁の名前を違う名前で連呼するという始末。
事の重大さを察知した長男と夫は次の日病院に連れていくと、脳に腫瘍がいくつもあると診断される。余命一週間と曖昧に申告されてからぼくたちの家族が動き出す。


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突然欠乏症になり記憶が曖昧になってしまった母親。
優柔不断であたふたするしかない父親。
元引きこもりだが、今は普通に働き妊娠している妻を持つ少し暗い長男。
兄の引きこもりから壊れていく家族から遠ざかっているテキトーでお調子者な次男。


こんな4人の家族の物語。


とにかく最初に感想を言うなれば脚本が素晴らしい。


欠乏症という記憶障害の母親を介して”家族”という一人一人の人間の集合体が露わになっていくシーンは必見ですね。
妬みや怒りの感情ではなく、純粋な感情から生まれる台詞・言葉によって本当の家族が表現されるという少し変わった演出は是非注目して見て欲しいところですね。


家族4人のキャラクターも個性が強いんだけれども人間としての力が弱いという素晴らしいバランスで描かれていています。


ストーリーの展開も見事でした。
まるで映画を4つの感情に分けたといいますか・・ここの技術も素晴らしい。。

なんだかすごいべた褒め。


だって完璧なんだもんなぁ。

”家族”というみんなが見慣れてる題材に対して
新しいアプローチで家族を表現していたり。
そこで全員クセのある家族が作中の中で一人一人がかっこよく、ときには可笑しく、ときには涙し成長していく。


題名も「ぼくたちの家族」っていいですね。

ぼくたちの”たち”は誰の目線なんでしょうか。

そんなことを考えてみるのも面白いですね。

”ぼく”の家族じゃないんですよ?1つの家族の物語なのに”ぼくたちの”家族なんですよ?

あぁ完璧だ。



HPをみたら、『石井裕也監督が”家族”に向き合い、全力で挑んだ最高傑作。』とありました。


石井監督の全力、確かに受け取りました。

もうね!この作品こそ、ゴタゴタ言わないでとにかく観てほしい!!という作品です!

是非!!






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女性とお金、と何か。映画『紙の月』 [映画]

お久しぶりです。
なんと前回のブログ更新が1月25日ということでかなりご無沙汰しております。
誰に言ってんだと、誰もみてねーとツッコミが聞こえてきそうですがまたドンドン?と再開したいと思います。
夏ですね・・・
もうすでに体調を2回ほど壊していて、周りの方たちにはご迷惑をおかけしています。。。
ここ2年くらいで一気に体が弱くなってしまったような・・
鍛えが足りないのかな。

オチない話です(笑)

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周りが見えない、あるいは現実を見たくないとき、それさえ見なければ先にはあたたかい光にたどり着けるとき、みなさんはどんな行動を取るでしょうか。

この映画をみると、大きな事柄のきっかけはいつも小さな小さなことからはじまるんだなぁと
しみじみ思います。もしかしたら誰にとっても起こりうる事なのかも・・・?


女性とお金と、何か。

映画『紙の月』

監督吉田大八
出演 宮沢りえ 池松壮亮 小林聡美 大島優子



あらすじ

銀行員である梨花は、夫と二人で暮らしていた。
ある日を堺に、自分に行為を持つ若い男・光太と出会い不倫の関係となる。
子供も出来ず、夫との平凡な暮らしから逃れるように梨花は光太への愛に埋もれていく。
ある日、光太が大学へ行くために借金をしていることを知った梨花はなんとかしたいと強く
思う末、横領でお金を生み出すという行為に出る。

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宮沢りえさん久しぶりの映画主演作ということで多くの注目を浴びた作品。

大胆な濡れ場も披露ということで、観る人男女問わず”いつまでもキレイな人だなぁ”と誰もが思うことでしょう。

銀行での横領という悪事に悪事を重ねて男に貢いで行くというストーリーなのに、梨花を演じる宮沢さんの透明な演技力から、いつの間にか心のすみで彼女を応援したくなってしまいます。
宮沢りえという女優の力ということでしょうか。

この映画のテーマの解釈は人によって様々ですが、大まかに確かなのは”女性とお金”という点。

それをふまえて、女性が何に出会い、何を掴み、何を作り上げ、何を失っていき、どこに向かうのかというそれぞれの感情が表現されています。

男性より女性の方が大胆と時に人は言いますが、数ある実話からこの物語が生まれたと噂されているように、些細な気持ちから多額の横領事件を起こすあたりは女性の大胆さが伺えますね。


見所はもちろん沢山ありますが、個人的に好きなのは銀行内でのシーン。
宮沢りえさん、小林聡美さん、大島優子さん、この3人の同僚のやりとりは、おそらく相当な細かい演出がものすごく付けられていて、普通?普段?(横領が裏で動いてるので普段ではないですね…)の女性社員のやりとりなんですが、梨花が横領に手を染め、そこから繰り返し横領していく中での社内のシーンはとても見応えがあります。


梨花の不倫相手の光太役のキャスティングではかなり困難を極めたという話。

そこで吉田監督が信頼を預ける池松壮亮さんを抜擢。

池松さんは『役柄には1ミリも共感できない。他の監督なら断っていたけど、大八さんの作品には出たくないわけがない。光太といる時の梨花の顔を1番輝かせて善悪を一瞬でもひっくり返せれば』と監督の作品だからこその出演を決め、役に没頭する宮沢の姿をとにかく見つめて味方でいるよう心がけ、監督が求める宮沢の新しい表情を引き出すという役割を果たした。という話があります。

くー、、かっこいいですね。
なんだこの的確すぎるほどの自分の配役への目標を語れる言葉の繰り出し方。
こういう役者と監督の信頼関係に憧れますね。

それにしても池松さん、女優さんとの濡れ場が多いですね(笑)
大変だろうなぁ。日本を代表する若手俳優さんですね。



あらすじであるように物語はシンプルなストーリーです。

主要の登場人物も少なく、個々の設定もわかりやすいので本当に観やすい映画です☆

最後の名シーンは全部見終わった後4回(少ない?w)ほど繰り返し観てしまいました。

小説を読んでる方からすれば、”肝心なところが描かれていない”という声が結構あるそうですが
そこは「まぁまぁまぁ」と!ご愛嬌です。

カップルでも、お一人でも楽しめる作品です。


是非!



久しぶりに文書を書きましたーーー。
自分で読んでも”内容薄いなー”とか、無理矢理つなげたなーと言い訳ばかりです・・
今回はこんなところですみません!!
















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介護の死角のお話。映画『暗闇から手をのばせ』 [映画]

こんにちは。

映画やドラマを電車で、あるいは風呂場で、あるいは就寝時に見まくっていて

逆にブログに追いつきません。

今回ご紹介するこの映画も3週間ほど前に観たものです・・・

こんなことを続けていると”何言ってるんだこいつ”と思われてしまう
(いやもうすでに思われているのかも)

のでしっかりしたいですね・・トホホ・・って古いな。





さて、目下うなぎみたいに密かに行動しております。

ぼくはやっぱり、自分の好きなようにやりたい。

そんな場が、もうすぐ出来上がるのかもしれません。



そんなことを考えていると、目の前でおじいちゃんがメンソレータムのリップクリームを

鼻の穴に入れてグリグリ回しています。


いやいや違うよじいちゃん・・・

”yoyo”

”んーでもこれ花粉症のときとかにやったらすごい気持ちいい!ってでも周りの人ドン引き

そしたらじいちゃん唇にもその後ちゃんと塗ったよ、周りの人さらにドン引き

ぼくはそんなじいちゃんを見てカッコイイとえこひいき”

あ、”〜”ラップ調で読んでくださいね


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みなさんは、障害者に対してどのような認識を持っているでしょうか。

おそらくこの問題については人生で一度は考えたことがあると思います。

けど、それについて考えたことなどいつの間にか日々の生活の中で忘れ果て、

障害者の方と普段めったに関わることなく過ごしていることかと思います。


障害者は”可哀想”なのか。

それははっきり言って、僕はわかりません。

可哀想と思ったほうがいいならそう思うし
そうでないならそうする。僕の場合はそんな具合です。

むしろこの文章を書いていて「障害者」と呼び捨てだとか「障害者の”方”」と付け加えなければ

いやしかし、そのほうが気を使い差別につながるのではないかと自問自答するばかりです。

だからわかりません。

今回の映画は、そんなお話です。


障害者とは。

映画「暗闇から手をのばせ」

監督・脚本 戸田幸宏

出演 小林麻耶 津田寛治 森山晶之 菅勇穀 松浦佐知子 ホーキング青山 モロ師岡

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あらすじ

今まで通常のデリバリーヘルスで働いてきた風俗嬢の沙織は、障害者専用風俗のハニーリップで
働くことになった。

今までの健常者である客とは全く違う様や状態をしている客に最初は戸惑うが、

様々な病状や性格の顧客と触れ合う中で次第に慣れ、心を通わせていく。

自然とそこには、”性サービス”だけではない、人と人との心のつながりが出来ていくことに気づいていく。



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まぁ、この映画も賛否両論ですね。
(ここでの賛否両論というのは主に映画の構成や演出についてです)

介護の死角となっている「障害者の性」について作られた映画です。

確かに、”赤裸々”に作られた作品と言ってしまうと厳しいコメントが寄せられてしまうと思いますが

「障害者の性」という題材を製作した映画としては門を通る最初の作品としてとてもいい映画だと思っています。



映画の中でも触れていますが、日本全国に18歳以上の在宅身体障害者は348万人いると言われています。

そこにコミットし、障害者専門のデリバリーヘルス「ハニーリップ」。
(ちなみにこのデリバリーヘルスは実在するものです。)


こうして健常者として生活していると、ほとんど障害者の方に出会いません。

家の中に閉じこもっていたり、外に出るのを嫌がったり、またはその介護をしている家族の方があまり外に出させ
なかったりと色々な事情があります。

そう考えると、まだまだ日本はそういった方たちには住みにくいのかもしれません。




作中に出てくるセリフには、障害者の方に対して、よく考えると思わず”可哀想”と思ってしまう言葉がいくつか
出てきたりします。

特に「障害者にプライバシーはないからな」というハニーリップの店長・津田の言葉には衝撃というか、何も言えないというか。

それに返す言葉が自分の中に見当たらないというか。複雑な気持ちになりました。



物語は、障害者の顧客に性サービスをしていく風俗嬢の沙織の心の変化を中心に進んでいきます。

顧客の病名も、その症状もわからない沙織。

単に、「楽そうだし、体が動かないから怖くなさそう」という理由で普通のデリヘルから移ってきた彼女。

顧客と触れ合ううちに、性のサービスだけでは決して癒えることのない心の傷に気づき、人間としても意識が変わっていきます。


その変化は健常者も障害者も何も変わりがないのかなーと思います。

いえ、思いますではなく。そうでなんです。いや、わからん・・・


そこの部分に心を通わせることが出来るのなら、障害者の方にとって、もっと住みやすい、生きやすい世界が作られて
いくのかなとちょっと思ったり。


あと一つ。
生まれながらにして障害を持って生まれた方と、健常者だったのに不運な事故で障害者となってしまった方。

この両者にもかなりの違いがあると思っています。むしろ、心の問題としてはこの両者を一緒にしてはいけないのかなと。

冒頭でも触れましたが「障害者って可哀想だと思う?」という未だに答えが出てこない問題に対して、
事故などで障害者になってしまった方には、僕は「可哀想」と即答してしまうと思います。


ここらへんは話すととても長くなりそうなのでここで止めます。





僕の知り合いでも、下半身不随の障害を持った方がいます。

健常者でもまともに就職ができないと言われている今の日本。

やはりその方も、就活をしているのですがなかなかうまくいかないみたいです。

そういう事情を聞いていると、日本はアルバイトの時給は高いし、”フリーター”という新しい、もはや職業名になりつつある

形態があるのだから、健常者はフリーターでそいうった方たちのために社員枠を空ければいいのでは?


とすげー簡単ですげー無責任な問題発言をしてしまう睦月の終わりであります。



話が脱線してしまいました。

構成や脚本の観点からみて、低評価の意見も多数ある映画ですが、

題材はとてもリアルなものなので是非入り口として見ていただきたい映画です。



今回の映画は、僕なんかがこういった映画をみて色々な意見を述べられるほどの見解を持ち合わせていません。

ただただ、こういった現実が繰り広げられているのだなと。

目を背けてはいけないなと。

そういう世界があるんだなと。まっすぐな気持ちと目で理解し、見ていきたい。

今はそれだけしかできません。





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親父と息子。そして女性の映画。「共食い」 [映画]

こんにちは。

僕は亀を飼っています。

普段冬場は飼い方が上手な方は冬は冬眠をさせるそうなのですが
僕は冬眠に入らせるのが上手くできなさそうなので、水中ヒーターを水槽に入れて
亀が冬眠しないようにしています。

亀も生きています。
暖かくて気持ちいいのか、水中ヒーターにお腹をくっつけたり首をのせたりして
ぬくぬくと冬を過ごしています。

うちの亀太郎は基本バナナしか食べません。

栄養バランスのいい亀餌もあるのですが、最近は見向きもせずひたすらバナナばっかり
食べています。

大丈夫なのでしょうか。

亀太郎。

バナナの黄色い色を見るともう大変。

首を長くニョキニョキ。手足をバタバタ。

かわいいやつです。


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みなさんはご両親や、その上の先祖の人たちの”遺伝”を少なからずこの世に
授かって生きていることと思います。

僕と曾祖父(ひいおじいちゃん)は同じ誕生日で、それはそれは父・そして祖父から「生まれ変わりだ!」
と小さいときは言われ続けてきました。

どうやら性格がそっくりなのだとか。

遺伝は良いところもあり、そして悪いところもあります。

世の中の声を聞くと悪い方の遺伝の話の方が多い気がします。

ただ、それに振り回されすぎてももはやどうしようもないですよね。

どうしようもない遺伝。負けないように、生きていきたいものです。





親父と息子。そして女性の映画。

「共食い」


原作:田中慎弥
監督:青山真治

出演 菅田将輝 木下美咲 篠原友希子 光石研 田中裕子


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あらすじ

17歳の少年・遠馬(菅田将輝)の父親・円(光石研)はセックスのときに女を殴る性癖を持つ輩。

思春期でとにかく恋人・千種(木下美咲)とセックスをしたい遠馬は少し彼女に暴力的になってしまう。

いつかは自分も父親のように女性に対して暴力行為をとってしまうという疑心暗鬼に陥る。

どうしようもない父親とその血を受けついだ息子。そしてその男たちを取り巻く女性達の物語。


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思春期の少年がセックスがしたくてしたくてたまらないという物語は通常ポップに描かれる作品が多いですが、
今回紹介する映画はそれらのものとは180度違うものです。


セックスのときに相手の女性を殴り続けるという、
とても社会的には絶対に認められない行為をする父親。


とてもバイオレンスな背景が少年の環境にあることで物語はとてもシリアスな展開を迎えていきます。



遠馬の本当の母親である仁子は、自分の元夫である暴力的な性癖を持つ円の血を受け継ぎ自分が
腹を痛めて産んだ息子に対して複雑な感情を持つ。

セックスのときに暴力をやはり受け続ける円の愛人の琴子。

自分が父親と同じ行為をしてしまうのではないかと疑心暗鬼に陥る遠馬を励ます恋人の千種。

暴力的な性癖を持っていることになんの反省も示さず親子とは思えない発言を軽く言ってのける遠馬の父親・円。

そんな父親の血を受け継いでいる自分への嫌悪感を抱き続ける遠馬。



どの登場人物達も明るい事情を持っていない人たちばかり。

そしてこれらの登場人物を見事に存在感抜群に演じる俳優陣も見事なものでした。




ここまで濃密というか内容の濃い登場人物や話の内容にもかかわらず、とてもドライに出来ているこの映画。

原作者である田中慎弥さんは、小説をダラダラ無駄なことまで書いてしまうというクセがあるようなのですが

この作品はその要素をなるべくぶった切ったらしいのです。



そして一般の映画作品と比べてセリフが少ないというか、セリフ一つ一つに潔い完結感があり非常にさっぱりしています。


そういったことから、物語の内容や登場人物の背景は重く濃厚に設定されているのに対し、

どことなくさっぱりとした乾き感が漂っています。

「いい意味で作品に”乾き”がある」

といったところでしょうか。






今回は登場人物に対していつもより詳しく書かさせてもらいました。

あとは、見るだけです。

原作者の田中慎弥さんが言うように、これは大まかに見ると親父と息子の物語だけど

女性がどうやって生き抜いていくかというテーマも存分に盛り込んでいる作品ですのでそこも入念に見ていただけると

女性の方も見やすいですし、物語もさらに楽しめるはずです。

意外と”女性同士”で見ていただくといい映画かもしれません。




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役者個性が味わい深いドラマ。「リバースエッジ 大川端探偵社」 [映画]

こんにちは。

そしてアケマシテオメデトウゴザイマス。

さて、相変わらずマイペースに過ごしているわたくしではございますが、

今年から普段より”若干”ではありますが流れの早い川で泳ぐことになりそうです。
”若干”ではありますが、泳ぎの得意ではない私は油断しているとすぐに溺れてしまうので
力強く、泳いでいきます。

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僕が小学生のとき、「名探偵コナン」が登場しました。
1巻目を読んだ後の衝撃といったら当時の幼心をくすぶるものでした。

探偵という響きのいいカッコイイ名前。
毒物などに詳しい知識。
主人公コナンが扱う開発道具の数々。

もう当時の僕は探偵になりたすぎてなりたすぎて、自分で7つ道具を作ったり、
漫画に出てくる薬の知識をノートにかき集めたりしていました。

今でも、探偵事務所開いてみたいなーなんて思うのはその頃の気持ちがまだ残っているのでしょうか。



役者個性が味わい深いドラマ


リバースエッジ 大川端探偵社

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あらすじ

大川端探偵事務所の調査員村木は、これから事務所に訪ねてくるであろう依頼者の夢をみてしまう体質の持ち主。

毎回、多種多様な普通の内容ではない依頼主が訪れる。


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曲者な役者をやらせたら日本代表間違いなしのオダギリジョーさんに、
近年はアウトレイジなどで今だ迫力でも衰えを感じさせない石橋蓮司さん。
グラマーなメグミ役には、『暗闇で手を伸ばせ』で体当たりな主演をつとめた小泉麻耶さん。



このドラマ、作りがものすごくシンプル。
探偵社の三人と、依頼人のお話。



大船に乗ったようにゆっくりと構える社長(石橋蓮司)はこのドラマを優しく包みこんでいる役割をしています。
決して急がず、慌てず、探偵社も依頼主も、そして見ている視聴者を社長のマイペースに持ち込んでしまいます。


メグミ(小泉麻耶)は基本テキトーなお色気女子ですが時折素敵な行動をとってくれる大川端探偵社にかかせないスパイス。
もちろん彼女も、依頼主にもそして僕たち視聴者にも大サービスです。


そしてオダギリジョー演じる村木はタバコの煙がよく似合う。
いっつもダルそうだけど、どこかに優しさを持っていて、でも謎だらけで、でも仕事には忠実。


気だるい顔をしながら、静かに、そっと依頼を請け負い”探偵”する姿は、
まるで僕たち視聴者が探偵になったかのようになるぐらい、村木という男の存在が静かに気配を消しているような錯覚になります。


依頼内容は様々。

”鏡から隣の部屋を覗けるラブホテルを探してほしい”

”遊園地の場内アナウンスの声の人に会いたい”

”ヤクザ同士の決闘の判決をしてほしい”

など。

時にはエロく、時には悲しく、ときにはファンタジー、ときにはどうしようもなくやるせなく、
ときには優しさが溢れる依頼内容の展開は、目が離せないというよりは、ものすごく心地良く落ち着いて見られるドラマだなと。


ドキドキするとかそういったものじゃなく、どこか完全に客観的に観れてしまう。

ジェットコースターのような感情の躍動感があるわけでもないのです。

それでも、とても面白いドラマです。

お酒を飲みながら、タバコを吸うかたは吸いながら、真っ暗な中、ソファにもたれかけながら、ゆったりとみてほしい作品です。



最後に、

EGO-WRAPPIN実際の探偵社で主題歌を歌うオープニングがとても渋くてかっこいいです!
これは何度見ても飽きなかったなぁ。

なんか吸い込まれてしまうオープニングですよね。素晴らしい。


第1話 予告編です。


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日本を代表する芸術映画。「スワロウテイル」 [映画]

こんにちは。

海外ドラマの『24』の新シリーズが4年ぶりにリリース。
今回は12話のリアルタイムです。

レンタルビデオショップの”ゲオ”では他店より三ヶ月も先に12/3より先行レンタル開始。
(Vol.1~3)



もちろん、3日にゲオに行きました。
開店と同時にレンタルしちゃいました。

その一週間後12/10(Vol4~6)、最終話までレンタル開始。

10日にゲオに行って全部借りようと思ってたんですけど、全部借りて見てしまったらこれで終わりなのかと思うとさみしくなってきちゃいました。

結局借りたのは1本でゆっくり見ることにしました。

さすがにシーズン8までやって、演出も展開も似た様なものになるのかなと思っていたら・・・

すごいです!!
いや、マジですご(笑)



今回はちとスケールが違います。

シリーズ最高傑作をこのシーズンで生み出すとは…

さすが『24』。

作るならば、更に上に、徹底的に。
スタッフのプライドですね!
素晴らしい。


どう違うか、どうすげーのはもちろん見てのお楽しみですが、主人公のジャックも敵の皆様も

かなり、モーレツに頑張っておりますので是非見てください!!


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映画には大きく、大きく分けると3種類あると思っています。

一つは僕たちが生きる現実の世界観から表現する作品。

もう一つは全く別世界の世界観を表現する作品。

そして今回紹介する映画は、その2種類の世界観を融合させた第三の映画とでも言うべきでしょうか。



日本を代表する芸術映画。

「スワロウテイル」 監督:岩井俊二

出演:CHARA  伊藤歩 江口洋介 三上博史 渡部篤郎 


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あらすじ
”円”が世界で一番強かった時代。
一攫千金を求めて日本にやってきた外個人達は、街を”円都”(イェン・タウン)と呼び、
日本人たちは住み着いた違法労働者を”円盗”(イェン・タウン)と呼んで卑しんだ。
そんな”円都”に住む、”円盗”たちの物語。

少女は唯一の肉親である母親が死んでしまい、娼婦のグリコに引き取られる。
少女はグリコにアゲハと名付ける。
グリコもまた、”円”を夢見て上海から日本にやってきた”円盗”だった。
彼女の周りの人間も円を求めて日本にやってきた”円盗”だった。
次第に彼らの仲間となっていくアゲハ。
円を追い求める彼らに待っている未来とは。

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監督は独特な映像表現から「岩井美学」と称される岩井俊二さん。

そして映画美術には日本を代表する種田陽平さん。

さらに映画音楽には小林武史さんと超豪華。

もうそれだけでものすごい世界観が繰り広げられていくのはわかりきったことですね・・・



映画の中の言語も日本語・英語・中国語(その3つを組み合わせた独自の言語も)と出てきており

映画の中の登場人物はみんなその3ヶ国語を混じり交じりに言葉を放つ。



この映画を見ていると、鑑賞者側からは神秘的な世界が繰り広げられているようにみられるが、どこか僕たちが生きているのと同じ世界観も映し出されているのではという錯覚を呼び起こす。

それは、制作側が作り出す風景と、現実世界の風景が作中に交じり合っていて、

登場人物達も、その2つの世界を行き来しているから。(って何当たり前のことを言ってるんだ・・)

日常と異世界を行き来している作品は岩井俊二フィルムの一番の特徴ですね。

神秘的だけど、どこかに現実を感じてしまいます。




もう一つ岩井俊二さんの作品で思うことは、”彼の作品は「壊れない」ということ。

頂点から一気に下落する内容があっても、

作中の彼らには当たり前のような、自然のような。

どこの位置に自分がいても壊れたり、自分を見失ったりしない。

”強さ”ではないんだけど、全然説明できないけど、「壊れない」


だから美しいと感じる。




そして演出。

濃厚な濡れ場などのシーンがあるわけでもないのにR指定となっている。

wikiで調べるとその内容が出てきますが、あえてこのブログでは内容には触れません***

あ、でも1シーンだけグロテスクなシーンがあるかも・・・


その問題となるシーンはさすがは岩井俊二監督。

もはや芸術作品。

今思うと、よくこのシーンや演出が思い浮かんだなぁと感心するしかありません。

いやぁすごいな。


例えるならば、純粋無垢×欲望×愛といったシーンでしょうか。


ただ・・・・僕の記憶が正しければレンタルショップによってはR指定だったりそうじゃなかったりするんですよね(笑)



1996年に公開ということで今から約19年前の作品。

今見ると出演者みなさん、若いです。




はい。




はい(笑)



今回もまたわけのわからないことばっかり書き留めて申し訳ありません・・・

本当に言語化するのが苦手だなぁ。。。


上映時間が2時間半と割と長い内容ですが、ご興味をお持ちでしたら見てみてください。

やっぱり予告動画はなかったなー。
結構なネタバレな動画なので「うわ!これみたい!」とこのブログを読んで奇跡的に思った方は
これはみないほうがいいかもです!
今すぐレンタル屋さんにゴーです。
コアなファンが多い映画なので、運がよければ都内のミニシアターでもみられるかもしれませんね。


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チャロへ。 [ブログ]

チャロ。

僕が小学校6年生の頃に、チャロと出会った。

父親と妹と公園に遊びに行くと、公園の中の小さな小屋に子供達の人集りが出来ていた。

覗きに行くと、ダンボールに子犬がいた。

捨て犬だった。


うちは母が犬を飼うのをずーっと反対していた。

しかしまだ当時4歳だった妹がそこでダダをこねた。

『犬を持って帰らないとここから動かない!』

妹の意思はかなり固く、泣き喚きそこから動こうとしなかった。

お人好しの父親は、勢いかテキトーか、しょうがないから持ち帰ろうとダンボールを抱えて車に乗せた。

家に帰ると当然大反対の母。

よくある話かもしれないが、自分達で散歩とかお世話をするようにとの条件で半ば無理矢理飼えることになった。

まぁ、これもよくある話かもしれないが、最終的に沢山面倒をみるのは母になるのだが。



思えば、チャロは犬1倍、他の飼い犬より淋しい思いをさせてしまったのかもしれない。


チャロは雑種で、特に頭のいい犬ではなかった。


ボールを投げても追いかけるけど、僕たち飼い主のところまで咥えて持ってくることはないし、ドラマや映画みたいに、自分から飼い主の顔の横などで寝たりもしない。

少しばかり、距離があるワンコだった。

捨てられてしまった影響なのかなと、今になって思う。

そんなチャロに、僕たちはもう一度淋しい思いをさせてしまった。


チャロが7歳のときに、両親が離婚した。

今まで働いていなかった母親は働くようになり、僕は東京で働くようになり実家を出た。


そして弟は結婚して家を出て、妹も就職で家を出た。


歳月が過ぎ、人が成長していくというは同時に”実家”に人がいなくなっていくというはしょうがない。
むしろ、喜ばしいことでもある。


でも、チャロにとってはまた1人の時間が信じられないほど多くなってしまった。


どうしようもないことかもしれないけど、どうしようもないことを後悔してしまう。


僕は死に関して、あまりリアルに経験したことがない。

はじめてのお葬式は、父方のひいおばあちゃんが亡くなったとき。

これはほとんど記憶がない。

次は、転校した小学校で同じクラスの子が亡くなってしまったとき。
これも転校したてで、その子は病気をわずらっていて学校に来れないほどの症状だった。

そして亡くなってしまった。

お葬式でまわりの生徒が泣いている中、僕はどうしていいかわからなかった。



そして母方のひいおばあちゃんが亡くなった。

僕は高校生だった。


しっかりと、葬儀の場で死の顔を見た。

しかし、泣けなった。

自分は冷たい人間なのかもしれない。



後輩が亡くなった。

酔っ払い運転で、尋常ではスピードを出して障害物に激突し即死だった。

この後輩は僕にとって、少し嫌な存在だった。

今この場ではじめて言う。


これを見ている関係者の人たちは腹をたてるかもしれない。

その後輩に僕はものすごくいいように使われていた。

高校生のときに乗っていた単車を半ば無理矢理貸すことになってしまった。

壊れて帰ってきた。

そいつの暴走族の先輩のケツ持ちに使われていたようだった。

それはさすがに許せなくて、弁償してもらうようにいったけど。

逃げられた。


だから”死んでよかった”なんてさすがに思えないけど。

悲しむという気持ちは、薄かった。

申し訳ない。その気持ちでいたことは今になって天国の後輩に謝りたい。



大切な人の母親が亡くなった。

いろいろな事情があって、お母さんに会えたのは1回きりだった。

僕の顔を見て、亡くなる前に安心してくれていたみたいだった。


それでも、自分にとって十分なくらい身近な死だったのに、僕は泣けなかった。

そして、後を追うように、大切な人の飼っていたワンコも亡くなってしまった。


一緒にはいてあげることができたけれども、一緒に泣いてあげることができなかった。

ごめんなさい。

本当に冷たい人間だと心の中で何度も思った。

自分の手が温かいのは、本当に冷たい人間なんだという迷信をとことん信じた。




3ヶ月前まで元気だったチャロが、ここ1ヶ月で急に弱くなった。

あっというまに歩けなくなり、寝たきりになった。

それでも水もご飯も食べていたので、まだずーっと生き続けるんだと疑わなかった。





でも、すぐにご飯もあまり食べなくなった。



ある日、流動食のご飯が美味しくないのかなと思って、ホームセンターで色々買ってきた。

『新しいの買ってきたよ〜』って言って差し出すと食べてくれた。


すごい!食べられるじゃん!えらいね〜って言ったりしてた。



そのあと、30分後ぐらいに、いきなりチャロは痙攣を起こした。


はじめての経験に僕はとまどった。


チャロのそばに一緒にいてくれた彼女が自分の耳をチャロの胸に当てる。


「ゆっくり撫でてあげて」と言われその通りにした。



チャロって言いながらゆっくり撫でた。


痙攣は止まらない。



「頑張れ、頑張れ」と彼女が言う。



撫で続けた。


声をかけ続けて、なるべく優しく、ゆっくり撫でた。




ゆっくりと、痙攣が止まった。



チャロの目が黒くなった。


目の前で手を振っても何も反応がなかった。


子供みたいだけど、「死んじゃったの?」と彼女に尋ねた。


「チャロ頑張ったね」と言われて


涙がとまらなかった。


ブワーって、一気に出てきた。



ご飯無理矢理あげちゃったから死んじゃったんだと言う自分を


彼女は「違うよ」って言ってくれた。


「最後に食べてくれたんだよ。チャロちゃん優しいから」


涙がとまらない。


今まで流さなければいけなかった分が全部出たんじゃないかと思うぐらいに
涙が出た。



雑種のくせに本当に美人だった。


17年間今まで病気一つしなかった。


みんなが飼ってるような羨ましいぐらい懐いてくる犬ではなかったけど。


大好きでした。


さみしい。

本当にさみしい。



今更この歳になって、チャロから死の尊さや本物の寂しさや悲しみを全部教わった。


映画で得られるものとは比べものにならないぐらいの悲しみ。


さみしい。


そのままでいいから、ずっと寝てていいから家に居てほしい。


ダメかな?


俺は君に対して、ここに綴ったような気持ちを抱いてます。


この8年間ぐらい、家を離れていてごめんね。


せっかく帰ってきたのに、一緒に過ごせる時間は短かったね。



遅いんだよバーカって、怒ってるかなチャロ。



こんな家族だったけど、少しは幸せでいてくれたのかな。


色々聞きたいことが沢山あるよチャロ。



チャロの葬儀が二日後となって、
亡くなってから1日だけ、家にそのままの状態でいた。

最後の夜はチャロの側で寝た。

この愛らしい姿がこの家で最後だと思うとまた涙が溢れた。

素直にさみしかった。

次の日葬儀の業者の方が来てくれた。

とても、とても親切な方だった。

焼かれたチャロは口の先から歯までしっかり残っていて、業者の方はものすごくチャロのことを褒めてくれた。


骨になったチャロを見て、どうしようもない悲しみがスーッと消えていった。


拾われて、この家で17年間育って、葬儀もやれて、しっかり骨が残って、家族みんなで骨を拾って、骨壷に全部入って。

よかったなぁって思った。


17年間ありがとう。


ありがとうチャロ。



さよならチャロ。



いつまでも、忘れません。




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現実世界に癒しを。 アニメーション映画『言の葉の庭』 [映画]

こんにちは。

先日、待ち合わせをしていました。

その方は中国の方で、待ち合わせ時間2分ほど遅れて僕のもとにやってきました。

彼はものすごく誤っていて、『寒い中待たせてごめんなさい、温かいものでも飲みましょう』と少しカタコトな日本語で言ってくれました。


近くにコンビニや自販機が本当にたまたまなく、あったのは個人がやっているコンビニみたいな店。

僕の方が彼をもてなす立場だったので財布を取り出そうとすると、彼は僕の取り出そうとする手を制止させ、『待ってもらったお礼をさせてください』と自分の財布を出しました。


しかし、”あったか〜い”と書かれている保温機を空けて飲み物を手にとると、全然温かくありませんでした。

ぬるい。いや、ぬるいのもっと前の段階ぐらいの温かさ。

彼も失笑し、しょうがないですね、と言い2本手に取りレジに行き奢ってくれました。


外に出て、いただきますとお礼を言い飲みました。


お世辞にも、「あったまりますね。」
なんて言えないぐらいのモノでした。

せっかく、親切な心遣いをもらい感謝したかったのに、テキトーなお店の商品で
感謝しきれなかったのが残念でした。


少しその店の日本人に苛立ちをおぼえましたね。


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この作品、素晴らしすぎて3回連続でみてしまいました。

作品時間が40分と短く見やすいこともありますが、ずっとこのアニメーションの
世界に浸っていたい、そう思う一心でした。



現実世界に癒しを。
アニメーション映画

『言の葉の庭』

監督:新海誠


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あらすじ

靴職人を目指す高校生・タカオは雨の日は決まって学校をさぼっていた。
ある日いつも訪れる日本庭園の公園の雨宿りばに行くと、ビールを片手にチョコレートをつまみにする
謎の年上の女性がいた。二人は約束もないまま雨の日だけそこで会い、心を重ねていく。

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アニメーション作品に表現出来ない演出はないと思っています。

制作側の意図、監督が描くシーンが思い通りに描ける。

それがアニメーションの醍醐味だと思っています。




この作品は全てが美しい。

絵の力というものを思う存分思い知らされた作品でした。

心を落ち着かせる雨音、水面に広がる美しい無数の波紋。

濡れて色濃く生きる緑、太陽の光を浴びる清らかな緑。

電車の音でさえ心地いい。

絵から生まれた、アニメーションの中の人間に命を与える声優の言葉

一つ一つ丁寧に吐き出される言葉、魂が込められている言葉。

、、切なく、恋しく、繋がれる二人の会話。

それだけで全てを語ってしまう大きな瞳、綺麗に流れ落ちる涙。

都会の景色と合わせて繰り出される素敵な映画音楽。

少年の美しすぎる純粋な思い。

夢への真摯な気持ち。

可憐ですぐ壊れてしまいそうな年上の女性。

不器用で、それでも絶対的な優しさを纏っていて。

二人の綺麗な言葉の掛け合い。

時折出てくる散らかっている部屋さえも、懐かしさや安らぎ。羨ましささえも感じさせてくれます。


みていて気分がものすごく落ち着きます。

それと同時に、何か自分の中で光るものが出てきます。

何度もみたくなる。



現実世界では、雨が苦手な人も多いし雨に濡れる緑なんて見向きもしないでしょう。

現実世界では、作中の二人みたいな話し方をする人なんていないでしょう。
(簡単に言えば、エヴァンゲリオンの綾波レイみたいに話す人をみたことがありますか?ということ)

現実世界では汚い部屋は汚いし。

電車の音なんて騒音だし、雨音なんて”聴く”もんじゃない何て人は大勢いるでしょう。


でもこの映画ではそれら現実の世界が絵になってアニメーションになって

とても素敵に僕らの目に入ります。


この映画をみたあとは、ほんの少し、もしかしたらだけど

現実の世界を見る目が、心が、ほんの少し、良いものになっていると思います。

現実世界に飽きている人、疲れている人。

それは自分の心が、目が荒んでしまっているからなのかもしれません。

是非、大切な人とゆっくり、そして何度でもみてみてください。

きっと現実世界に癒しを持てるかもしれません。











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日本を代表するしどろもどろ俳優濱田岳。ドラマ『終電バイバイ』 [映画]

こんにちは。

人は自分の発言に対してどれだけ自分で説明できるのだろう。

例えば『君のこと恋愛としては見れないんだけど、一番大切に思っている女性なんだ』とか『夢みるみたいに現実逃避してさ』とか、言葉の組み合わせは今の時代とても自由です。

言ってる意味全然わからないけど、ニュアンスで伝わる昨今の言葉や言い回し、文章。

本当に人の心を打つのはどんな言葉や文章なんだろう。

そんなことを考えています。

繊細に解釈できる言葉なのか。
ニュアンスが伝わる言葉なのか。

これ、試してみたいと思います。


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みなさんは終電を逃したことはありますか?

あると答えるあなたは、1人で終電を逃したことがありますか?

更にあると答えるあなたは、その終電を逃した土地で1人朝を迎えたことはありますか?

ボクは記憶を辿ってみると、誰かと終電逃したことはあり、更に1人で終電を逃したことはありますが、その終電を逃した土地で1人朝を迎えたことはありません。

どうにかして友達に迎えに来てもらったり、タクシーを使ったり、最近は深夜バスなどもたくさんありますよね。


今日はそんな僕たちに、あえて終電を逃してみたいと思ってしまうドラマをご紹介します。



日本を代表するしどろもどろ俳優、濱田岳。

ドラマ
『終電バイバイ』
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あらすじ
全10話1話(30分)ごとに、濱田岳演じる終電を逃した10人の青年の物語。
終電を逃し、その街で一夜を過ごす彼の成長を描く。
登場駅:立川駅・秋葉原駅・南千住駅・蒲田駅・片瀬江ノ島駅・六本木駅・溝の口駅
   下北沢駅・日本橋駅・東京駅


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こんな素敵なドラマをまたまた見つけてしまってボクは幸せです。

終電を逃した人間が、様々なことを見失っていたことに気付き、成長していくというヒューマンコメディドラマです。

濱田岳さんって、しどろもどろな自信のなーい役を演じたら日本一だと思うんですよね。いや、もうそしたら世界一かもしれない。

『あの、えーと、えー、そう…です…よね?』みたいな(笑)

僕たちも今まで生きてきて色んな場面に出くわしたと思います。

そんなときに少し困ってしまったときや、立ち振る舞いに迷ったこともあるでしょう。

そんな僕たちのしどろもどろを濱田岳さんが代表してこのドラマで演じています。

””わかる…わかるよ(笑)(泣)””と思わず投げかけてしまうシーンが沢山あるように思います。


全10話、10通りの役を演じる濱田岳さん。

どれもこれも抜群にしどろもどろで、そんな彼を見ていると笑いと元気をもらえます。

終電を逃してしまうと、虚無感が訪れますが、それと同時に少しだけ何かを期待してしまう心もありますよね(笑)

そんな期待感や虚無感、コメディ(本当に笑ってしまうぐらい面白い)、そして成長、気付き。

幕の内弁当みたいなよりどりみどりの内容のドラマです。
10話全部見終わった後は、なんだか終わりが寂しくてしかたなかったです。



もう一つの見所は谷中敦さん演じる謎の男。

この男がそれぞれの登場駅をテンポ良くわかりやすく、そしてディープに説明するシーンは必見というか必聞です。

めちゃめちゃかっこいいんです…

これも思わずその駅に降り立ってしまいたくなるような彼の声はこのドラマの魅力ですね。



本当に脚本・演出共に素晴らしく、30分の中に素晴らしいドラマが詰まっています。

人によっては登場する駅に愛着がある方たちもいるのではないでしょうか。

クスッと笑って、ポロっと感動して、少し勇気をもらえて、めちゃくちゃ終電を逃したくなっちゃうこのドラマ、誰が見ても必ず楽しめますので是非。

http://www.tbs.co.jp/shuden_byebye/

なんと予告動画が一切なかったので上のサイトを見てみてください☆









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漫画もアニメも映画も!!「寄生獣」 [映画]

こんにちは。

ふと思ったんですが映画を『見る』『観る』の漢字は両方使うらしいんですがどちらとも僕は全く納得がいかないんですよね。

『思う』は→『想う』

『聞く』は→『聴く』

というように、気持ちが司る言い方があります。

でも”みる”にはないですよね。

だからあまり観るも見るも使いたくないのでひらがなで”みる”をたまに使います。

でもひらがなっていうのも情けないですよね。

もう少し、心のこもった”みる”という感じはないのでしょうか。

中国の方に聞けばわかるかもしれない。

勉強不足かもしれません。

どなたか知っている方いましたら是非教えてほしいです。


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漫画もアニメも映画も!!

『寄生獣』
原作:岩明均

images.jpeg

ダウンロード.jpeg




もう何度でも言いますよ。

ミギーかわいい・・・・


ものすごいかわいい・・・



漫画からもうミギーの大ファンでございます。

ミギーが好きすぎて、某家電量販店のガチャガチャコーナーでミギーストラップ

ゲットしちゃいました!!

ミギー2.jpg


かわいいぜ・・・




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あらすじ

ある日突然、空から謎の生物が飛来する。
その生物は人間の頭に侵入し、脳を乗っ取り全身を支配し、姿形を驚異的に変化させ超人的な戦闘能力を持っていた。その生物は人間を捕食するという性質も持ち合わせていた。
ある日、高校生の泉新一は一匹の生物パラサイトに襲撃されるが、抵抗し続け脳の乗っ取りだけは阻止することが出来た。
しかし脳は免れたものの、そのパラサイトは新一の右手部分にしっかりと寄生していたのだ。
新一と右手に寄生したパラサイト『ミギー』の、人間とパラサイトの物語がはじまる


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かわいいかわいいばっかり言いいすぎなのは百も承知なのですが

ミギーかわいい。


この作品の見所は、もはや地球外生命体とも言えるパラサイトが人間の身体を乗っ取って、もっのすごい化け物に変化するところでしょう。

人間を切り刻み、グシャグシャにし、そして喰らう。

冒頭からこの衝撃的なシーンをあの時代に連載(1988年ですよ!?)していたのですからすごいですよね。

ここまで映画化が先になったのは、版権が随分とアメリカに渡っていたそうです。

まぁそれはグロテスクで、最近放映中のアニメ版を電車に乗りながらHuluでみているのですが、アニメは表現に制限がそこまでないので少し見るのが気まずかったりします。

血血血血ーーーーーー!!!

がすごいことになっているので隠しながらみている次第です。


そしてもう一つの魅力はやっぱりミギー!!!

彼は他のパラサイトとは少しだけ寄生の仕方が違ってしまい、新一という人間と共存して生きていかなけらばなりません。


他のパラサイトは脳を乗っ取り、母体が人間の体だけということでパラサイト自身の思考のみで生きていけるのたいしてミギーは新一とともに思考を繰り出し生きていかなければならない。

一つの身体に2つの人格がいて両方とも常に目覚めていて、しかも考え方が全く違うし、お互い違う生物というのですからそれは大変なことですよね。


人間の言葉も人間の気持ちも、自分が何であるかも最初はわからないミギー。

そんなミギーが、物語の中で新一とともに成長していく姿は

本っ当に!!!深く考えさせられます。


人間とは。人間とは。人間とは。

他の生物から見る人間とはどういう生物なのか。


ミギーは、パラサイトはなぜ生まれてきたのか。


そしてその人間と共存していくこととはどういうことなのか。


実は哲学性がかなり高い物語なんです。


この前ご紹介した小説『ぼくのメジャースプーン』と同様、道徳的な要素も含んでおり大変勉強になります。


そして映画化が決定したときに少し遅れて発表されたミギーの声役は

阿部サダヲさん。

こりゃ完璧だ!!!!!と思い、それを知ったあとにアニメを見たのですが

アニメ版もミギー役の声優さん完璧!!!!!!でした!!!


さすがは声優界の超新生人平野綾さんです。
(名前だけは知っていたのですが、友人に耳にタコが出来るぐらい平野綾さんの凄さを教えてもらいましたw)


でも、本当にすごい。


彼女が演じるミギーをみて、更にミギーを好きになりました。
無機質だけど、心がある表現がとても素晴らしいです。


阿部サダヲさんは映画ではどんなミギーを魅せてくれるのでしょうか。


楽しみです。

映画版は漫画やアニメと違って原作と少し違う設定は多少ありますが、そこもまた新しく生まれ変わっていく「寄生獣」の姿。

どの寄生獣もいいところがたくさんあります。


ミギーかわいいかわいい言いやがってこいつ頭おかしいと思っているそこのあなたは是非漫画でも、アニメでも、映画でもいいので観てください!!

絶対ミギーのファンになります(笑)



そんなミギーのことばっかり言っていたらなんと!!!!

ミギー1.jpg



僕の右手にもミギーが!!!!!

ミギー!!!!!!!!!!!!!!!!!







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