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親父と息子。そして女性の映画。「共食い」 [映画]

こんにちは。

僕は亀を飼っています。

普段冬場は飼い方が上手な方は冬は冬眠をさせるそうなのですが
僕は冬眠に入らせるのが上手くできなさそうなので、水中ヒーターを水槽に入れて
亀が冬眠しないようにしています。

亀も生きています。
暖かくて気持ちいいのか、水中ヒーターにお腹をくっつけたり首をのせたりして
ぬくぬくと冬を過ごしています。

うちの亀太郎は基本バナナしか食べません。

栄養バランスのいい亀餌もあるのですが、最近は見向きもせずひたすらバナナばっかり
食べています。

大丈夫なのでしょうか。

亀太郎。

バナナの黄色い色を見るともう大変。

首を長くニョキニョキ。手足をバタバタ。

かわいいやつです。


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みなさんはご両親や、その上の先祖の人たちの”遺伝”を少なからずこの世に
授かって生きていることと思います。

僕と曾祖父(ひいおじいちゃん)は同じ誕生日で、それはそれは父・そして祖父から「生まれ変わりだ!」
と小さいときは言われ続けてきました。

どうやら性格がそっくりなのだとか。

遺伝は良いところもあり、そして悪いところもあります。

世の中の声を聞くと悪い方の遺伝の話の方が多い気がします。

ただ、それに振り回されすぎてももはやどうしようもないですよね。

どうしようもない遺伝。負けないように、生きていきたいものです。





親父と息子。そして女性の映画。

「共食い」


原作:田中慎弥
監督:青山真治

出演 菅田将輝 木下美咲 篠原友希子 光石研 田中裕子


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あらすじ

17歳の少年・遠馬(菅田将輝)の父親・円(光石研)はセックスのときに女を殴る性癖を持つ輩。

思春期でとにかく恋人・千種(木下美咲)とセックスをしたい遠馬は少し彼女に暴力的になってしまう。

いつかは自分も父親のように女性に対して暴力行為をとってしまうという疑心暗鬼に陥る。

どうしようもない父親とその血を受けついだ息子。そしてその男たちを取り巻く女性達の物語。


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思春期の少年がセックスがしたくてしたくてたまらないという物語は通常ポップに描かれる作品が多いですが、
今回紹介する映画はそれらのものとは180度違うものです。


セックスのときに相手の女性を殴り続けるという、
とても社会的には絶対に認められない行為をする父親。


とてもバイオレンスな背景が少年の環境にあることで物語はとてもシリアスな展開を迎えていきます。



遠馬の本当の母親である仁子は、自分の元夫である暴力的な性癖を持つ円の血を受け継ぎ自分が
腹を痛めて産んだ息子に対して複雑な感情を持つ。

セックスのときに暴力をやはり受け続ける円の愛人の琴子。

自分が父親と同じ行為をしてしまうのではないかと疑心暗鬼に陥る遠馬を励ます恋人の千種。

暴力的な性癖を持っていることになんの反省も示さず親子とは思えない発言を軽く言ってのける遠馬の父親・円。

そんな父親の血を受け継いでいる自分への嫌悪感を抱き続ける遠馬。



どの登場人物達も明るい事情を持っていない人たちばかり。

そしてこれらの登場人物を見事に存在感抜群に演じる俳優陣も見事なものでした。




ここまで濃密というか内容の濃い登場人物や話の内容にもかかわらず、とてもドライに出来ているこの映画。

原作者である田中慎弥さんは、小説をダラダラ無駄なことまで書いてしまうというクセがあるようなのですが

この作品はその要素をなるべくぶった切ったらしいのです。



そして一般の映画作品と比べてセリフが少ないというか、セリフ一つ一つに潔い完結感があり非常にさっぱりしています。


そういったことから、物語の内容や登場人物の背景は重く濃厚に設定されているのに対し、

どことなくさっぱりとした乾き感が漂っています。

「いい意味で作品に”乾き”がある」

といったところでしょうか。






今回は登場人物に対していつもより詳しく書かさせてもらいました。

あとは、見るだけです。

原作者の田中慎弥さんが言うように、これは大まかに見ると親父と息子の物語だけど

女性がどうやって生き抜いていくかというテーマも存分に盛り込んでいる作品ですのでそこも入念に見ていただけると

女性の方も見やすいですし、物語もさらに楽しめるはずです。

意外と”女性同士”で見ていただくといい映画かもしれません。




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