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涙を超えた。圧巻。映画「怒り」 [映画]

こんにちは。

※とりあえず映画「怒り」の感想?(際立ったネタバレはなし)

というか推奨文?に今すぐ行きたい方は、このくだらないくだりはスルースクロールしてください!




千葉の田舎街に越してきて半月が過ぎました。

ある日家に帰ると、スルスルっと足元を移動する何かが。

ビクっとすると相手もビックリしたのか動きを止めました。

はじめましてこんばんは。

アシダカグモさん。




今はこすして”アシダカグモさん”とか言っちゃってますが

そのときはその存在を知らなかったわけで

鳥肌。

デカイ。

直径8cm〜10cmはあるぞ。


お隣さんへ殺虫剤を借りに行くことにしました僕は。

しかしお隣さん。(ここでアシダカグモさんがどんな蜘蛛かを知ることになる)

「この辺だったらどこにでもいるからさ〜ゴ◯◯リとかも食べてくれるし、人間に害もないし
大丈夫だよ〜心配ないよ」

と。

本当は心の中で「いやそんなの関係なくて見た目的に厳しいから殺虫剤貸して・・」

と思ったのは言うまでもありません。

仕方なく

「あーそうなんですね!じゃあ大丈夫かー!」

とお隣さんを後にしました。


ググると、ふむふむ。

ゴ◯◯リなどを食べてくれる”益虫”とまで言われているではありませんか。

そうですか。そうですか。



家に帰ると(当たり前ですが)姿を消していました。


次の日、風呂からあがって玄関をみてみると、いるじゃぁあありませんか。

本当はほうきとかでササッとそのまま外に出せばいいのですが、僕が動くとすぐ動きやがるんで

なかなか難しいのです。



ネットでは”益虫”とまで謳われ、「殺さないで」との声が多数飛び交うめずらしいヤツ。

しかし皆様。僕はこの広い家に一人でヤツと過ごさないといけないので厳しいのです。

本当ごめんなさい。

用意していた殺虫剤をこれでもかというぐらいヤツに吹きかけました。

逃げる、逃げる。

逃げたところにもプシュ~!!っとひたすらに。。


姿は見えませんが、お亡くなりになられたことでしょう。

その瞬間。

何故かかなりの罪悪感が・・・

何もしていないヤツに、しかも益虫に対して、自分の傲慢な思考で殺してしまうなんて。



と。




と。



次の日また風呂からあがったら、、


いたんです。


ヤツが。

死んでなかった。

少し、安心(笑

でもやっぱり見た目がキツイ。

そんなにmeのことスキ??

そんな現れる?

もうこいつと共存することにしました。




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みなさんの周りには素性の知れない人っていたりしますか?

僕の近所には少しばかりいて、この前深夜、車で帰ってきたらビニール袋をたくさん

抱えて裏路地に立っていてとてもビックリしました。


もうご老人なんですが。

昔からいるんですけどね。

誰も話しかけようとも、近づこうとしません。


素性を知れないっていうことだけで、

少なからず恐怖を覚えますよね。

そういう恐怖をどんどん自分の中に作ってしまう。想像してしまう。

人間はやはり弱い生き物です。





涙を超えた。圧巻。

映画「怒り」

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監督 李相日

出演 渡辺謙 妻夫木聡 綾野剛 宮崎あおい 松山ケンイチ 
   森山未來 広瀬すず 佐久本宝 ピエール龍 三浦貴大 高畑充希 池脇千鶴 ほか


あらすじ
ある夏、八王子で夫婦殺人事件が起こった。
犯人は顔を整形し、逃亡。
その行方はいまだ知れず。
事件から1年後、千葉・東京・沖縄に素性の知れない3人の男が現れた。。


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レイトショーですが、公開初日に観ることが出来ました。


今年一番観たかった映画。




圧巻でした。

タイトル通り、涙を超えました。

”涙を超えた”感覚が確かにしたんですよね。

泣いてる場合じゃない。

圧巻。

みろ。

映画をしかとみろ。


よくぞここまで作り上げたものかと。


と、僕は思いました。

これは観た人によって感想は千差万別です。



監督・出演陣ともに人気実力ともに最強クラスと言っていいほどだけに

かなりの期待を背負った作品。


人の数だけある期待に、どれだけ応えられるかも、千差万別です。




さて、個人的な感想は「圧巻」ということで、とても!素晴らしかったです!


3つの都市で別々に繰り広げられる物語を素性の知れない(犯人かもしれない)という

人間の登場を軸にして物語は進みます。



その3つの物語を絡めて徐々にクライマックスに持っていくのは、

演出的にも映像編集的にも大変だっただろうなぁ、、、

相当な熱量で作られたことでしょう。



李監督は役作りのため徹底的にリハーサルをやることで有名(演出でもかなりの激しさ・厳しさでも有名)。入念な本読みやロケ地見学個々の役柄について台本にも原作に描かれていないバックグランドを深く考えさせるという。

ということで出演陣のみなさんも相当な役作りをしてきたことは事前のニュースなどでもみなさんご周知の通りかもしれない。

ゲイ役の妻夫木さんと綾野さんは自主的に二人で暮らしはじめたというし、森山未來さんは無人島生活を経験したという。



東京編の妻夫木さんは本当に”物語・役者に溶け込む”見事な演技をされています。

なんだろう。演じるというより”溶ける”っていう僕の見方。

それぐらい”自然”。一番自然だと思っています。

溶けてるんだよなぁ。これは最高の絶賛です。



そして綾野剛さん。

この方は本当に演技の”幅”、”種類”を自在に操れるマジシャンのような俳優さん。

今回も今までに観たことがない綾野剛さんを見れて感心・・・。

感心なんてかなり上からですが、「はぁ、、、、こんな演技やセリフの吐き出し方が出来るんですねぇ、、、」うっとりため息が出てしまうほど。

東京編の二人の演技が作り出す柔らかな空間はとても美しいです。



千葉編の松山ケンイチさんは、最近あまり映像作品でみていなくて、ワイドショー

の写真やCMでみかけることが多く、映画「ノルウェイの森」時期の全盛期に比べると

老けたなぁ、ふくよかになったなぁ。と思っていましたが

大変失礼しました。

全盛期と同じ空気感バリバリに演じていたので、ビックリしました。

やはり実力派。

物語の軸となる3人の中で監督の演出が、ある意味際立っていた一人かもしれません。



松山さん演じる田代の相手役(愛子)を務める宮崎あおいさん。

宮崎あおいが李作品に??とかなりの疑問を持っていましたが、さすがはまだまだ若いながら

大女優と言って過言ではない方。今までにない役柄・演技を完璧に熟していました。

すごい。すごいわ。



そして渡辺謙さん。

豪華すぎでしょ。久しぶりに日本の映画で観る事ができた感覚。

やはりすごいのが”渡辺謙”というブランドを表出さずに父親の洋平役を演じていたこと。

(本当上からのような発言すみません・・)

ハリウッドでもお墨付きの俳優さんなのに、これだけ静かである意味普通の父親を演じられる

というのがすごいです。




沖縄編の広瀬すずさん(泉役)は李監督にかなりの激しいダメ出しをされて本作品に臨んだことで有名です。辰哉役の佐久本さんとともに20・30回と同じ芝居を続けたそうです。
「そこにいるのが泉でない以上は、丸一日かけてでも泉をみつけていかなきゃいけない」と李監督。

20・30回ですよ!?同じ芝居を20・30回?丸一日?
これが芝居ということでしょうか。命を削るってこういうことを言うのかもしれません。

確かに広瀬すずさん演じる泉は、ストーリー上かなり難しいと思いました。

「怒り」というタイトルがある意味、部分部分では泉を表しているということもあり

生半可な演技では作品を完成させることがかなり厳しかったと思います。

登場人物の中でも感情の繊細なグラデーションを一番求められる役だったと思います。



相手役の佐久本さんは僕自身初見でした。

最初は泉の単純な恋煩いの役なのかなと思っていたら、まぁどんどん沖縄編に突っ込んでくるでは

ありませんか。

撮影当時16歳。初日からクライマックスまで、ビックリするぐらい大成長していて、人が変わっ

てしまったのではないかぐらいの迫力の演技力をスクリーンにぶっこんでいきます。


そしてそしてかなりご無沙汰の森山未來さん。

最近は海外にダンスを習いにいっていたと聞いていました。

本当に映像で観るのは久しぶりでかなり嬉しかったです。

森山未來さん。すげーっす。

ただただ、すごい。ただただただただただただただすごさを再確認。



とまぁダラダラ書いてしましました、、、、、、、、、





この物語は

大々的に人間の弱さ・脆さを描いています。

人をどこまで信頼できるのか。

”わからないという恐怖”

”想像力という恐怖”

”疑うという恐怖”


そんな誰にでもある、恐怖の隙間をえぐられるような作品です。



渡辺謙さんが、海外の映画祭にこの映画の上映後に


「日本人にでも難しい内容を海外の人にどう伝わるのかが心配でしたが〜」的な

ことを言っていましたが、僕はそこまで難しい内容ではないのかなと思っています。


こんな雰囲気の映画だから、最後は答えが曖昧に終わっていくのかなと思いきや

ある意味ではしっかりと答えを出せるような映画になっているのかなと感じました。




クライマックスはもう出演陣のみなさんの演技が大爆発で、何度も言うようですが圧巻です(笑


高畑充希さん、池脇千鶴さんもやはり演技がうまく、小さなシーンながらも役を最高に作り上げていた

のでもう少しこの二人の絡みも見たかったです。


レイトショーでも結構人がいたのですが、驚いたのは、エンドロールになってから誰も席を立たな

かったこと。エンドロールが全て終わってから席をみんな立ち始めました。

これははじめての経験かも。


その代わり鼻をすする音が場内には響いておりました。


僕の気分はスタンディングオベーションです。



期待値が高いだけに、そこをあえてつついてやろう、という方にはオススメ出来ませんが

「みてみたいけど難しそう」と躊躇している方にはとてもオススメです。


役者さんは若手・人気・実力派が揃っていているし、簡単に言うと3つのお話に分かれているし

登場人物も少なく実はシンプルな映画なのでとても観やすいです。


まだ9月17日(昨日)公開したばかりです!!


是非映画館で映画を観に行ってみては!!



ここで少し紹介した文は公式HPだともっと詳しくお話が掲載されています!
http://www.ikari-movie.com/














































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