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映画の流れに身をまかせて。映画「私の男」 [映画]

映画の流れに身をまかせて。映画「私の男」


こんんちは。

みなさんにとって”映画”とはなんでしょうか。

やはり一番の多くは”娯楽”という答えが多いでしょう。

娯楽・・・楽しむこと。またそのような物事。

そう、

「話題の映画を観たい!!」

「楽しみ!!」

「絶対感動する!!」

ホラー映画だと肝試しのような感覚で観に行ったりします。

暇つぶしだったり、気晴らしだったり、好きな俳優さんや女優さんが出ていたり

とか。


映画を観に行ったりDVDを借りるときの動機は基本的にはそんな感じですね。



そして観た後。

面白かった!

感動した!!

怖かった!!

予想と違って微妙だった!

つまらなかった!!

と割と単純な感想をぶつけて映画の娯楽が終わるわけです。


今回はそんな単純な動機や感想では終わらせられない映画の紹介です。



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映画の流れに身をまかせて


映画「私の男」
監督 熊切和嘉

原作 桜庭一樹

出演 浅野忠信 二階堂ふみ  他


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あらすじ

奥尻島を襲った大地震で少女・花は家族を失う。
彼女を引き取ることになった遠縁の男・淳吾。

二人の生活がはじまり、花は中学生になった。





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出演のところを浅野忠信さんと二階堂ふみさん二人だけにしました。

他の出演者の方も多数いらっしゃいましたが、ごめんなさい。

それほどこの二人が濃厚に脳裏に焼き付いています。

ちなみに監督の熊切さんも撮影が終わってからもずっと二人の姿が脳裏に

焼き付いていたようです。




この映画を観たきっかけは本当になんとなく。

園子温監督の「ヒミズ」に主演してから”二階堂ふみ”さんという女優が

(多くのみなさんもそうだと思いますが)気になる存在だったから

という理由です。

ヒミズを観てからも何本か二階堂さんの出演する作品は観ていました。

間違いなく日本を代表する若手女優さん。

そんな理由で、今回も。



そんな理由で観た僕ですが、大火傷ですね。

なんか映画のブラックホールに飲まれた感覚。



二階堂ふみさん。すげー

これじゃあ多くの人に「テレビドラマの演技は手をぬいている」

と思われても仕方ないかも(笑

なんだこの人は。

わけわからないセリフを不思議と説得に変えてしまう演技力。

わけわからないシーンを映画芸術にしてしまう演技。

どうしたらあんなに腹を決めて演技が出来るんだろうか。




演技はもちろん演技なんだけれども、どうしたらあそこまで自分という皮を

バリバリ剥がせて役者にどどどっぷりとつかれるのか。

”あの役をやる人はいる”だろうけど

”あの役を出来る人は彼女しかいない”っていう個人的な感想。

とにかく演技が濃い。濃厚。どろっどろ。

自分の身体の中をどろどろされる感覚。



物語の花は中学時代・高校時代・大人時代と分かれていて

その時代にしっかりと合わせた役作りの完成度にもお手上げ。




そして相手役の淳吾・浅野忠信さん。

もはやこの人こそ日本を代表する俳優さんですが(笑

花(二階堂ふみ)と生活を通してどんどん絡み合っていく男を

演じていきます。

気がつけば、冒頭に演じていた淳吾とは全く別の淳吾が顔を出していくその

変化は素晴らしすぎて気持ち悪いです。

二階堂さんばっかりベタ褒めしていますが、浅野さんじゃなければこの映画

は評価されなかっただろうと思うほどの存在です。

二階堂さんのどろどろの演技に対して、溶かされないで対峙していた凄さは

圧巻です。




そして最後に忘れてはいけないのが監督をはじめとした映画製作スタッフの方すべて。

花の中学時代・高校時代・大人時代

これらの順で撮影カメラ(記録媒体)を16mmフィルム・35ミリフィルム・デジタル撮影

と3種にわたっての機材を使い分けるこだわりの執念。

そしてマジな流氷の上での芝居、そしてそれを撮影。

そりゃボケてもしょうがない。

もはや嫉妬しかありません。





まぁこんな僕がどんな感想を言おうが浅はかなので

今日は特別に他の方の力を借りてみようと思います。

http://watashi-no-otoko.com/comment.pdf
(あ!この感想ページに飛ぶとじゃっかんのネタバレあります!)


これは著名人の「私の男」をみた感想です。

僕が一番好きな、そしてこの映画を見事に文章で表していると思った方は

岩井志麻子さんです。

もはや辞書で意味を調べないとちゃんとした意味さえわからない表現を使っております。

是非調べてみてください。






人にとって映画とはなんなのでしょうか。

これは本当に個人的な意見だからスルーしてくれていいのですが

明らかにこの映画を観て「娯楽」とは感じませんでした。

面白い。

楽しかった。

とかじゃない。

けど、

つまらなかった

なんて一切思ってない。


なんでしょ(笑

もうわからない(笑


観ている最中、自分の中でわからなくなって

「この映画に身をまかせよう」とリアルに自分自身に言い聞かせました。

そうしていくうちに岸にたどり着くように映画が終わりました。

”こんな映画があるんだな”

それが僕のインプルな感想です。




この感覚を味合わさせてくれる映画がこの先あるのか。


未来に期待。


みなさん是非!っていう作品では決してないんですけど

僕がズラズラ今回のブログで述べたことを味わいたかったら是非。






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