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この原作!×この監督!×この俳優陣!=映画「二重生活」 [映画]

こんにちは。

このブログは基本的にネタバレなしでいかに紹介するかを目標にしているのですが

今まで100近く書いてきて、正直書くのが難しい映画ってあります。

内容や展開、映画の作り方に対して理解し難い作品などなど、、、

世の中の一般的な言葉を借りるのならば「つまらない」ということでしょうか。

”分かる人には分かる”ではなく、明らかに人気の俳優だけ出させてハイ終了。

と感じざるを得ない映画がたまにあったりなかったり。


世の中には映画紹介ブログが星の数ほどあって、

つまらなかった映画ランキングみたいな内容のブログがあるんですけど

これが非常に気持ちのいいぐらいボロクソに感想が書いてあるわけで、

僕がこのブログで紹介した映画も何作かランクインされてました(笑


ただやっぱり映画の感想は人それぞれで、なんでも面白く観られるのが一番シアワセなことだと思います。

出来たら自分が観たやつは全部紹介したいのですが、いかんせん追いつかない現状であります。


本日も宜しくお願い致します!!



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僕は小さい頃(小学生4〜6年)の夢は探偵でした。

そう、名探偵コナンになりたかったのです。

だから密かに探偵7つ道具みたいなものを揃えたりしていました。

その中で一番当時大好きだった秘密道具がこれです。

RIMG2191_20120627220355.jpg


これ、分かる人は相当懐かしいことと思います。

そう”しゃべ録”です。

これで声を変えて話したりして(そこまでクオリティは良くない)コナンに

なりきろうとしてました(笑

コナンの漫画を読んでは、薬物に関する情報が書いてあるとメモしたり、

まぁ密かにそんな子供だったのです。


探偵といえば、「尾行」ですよね。

子供のころ、何回かやったことがあって。といっても規模は小さなものですが。

勝手に目の前に歩いている人を犯人らしき人物に置き換え、追いかける。

疲れたらやめる。

でもそれだけでものすごくドキドキした思い出があります。



映画「二重生活」

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監督 脚本 岸 善幸

原作 小池真理子

出演 門脇麦 長谷川博己 菅田将暉 リリー・フランキー



あらすじ

大学院で哲学を学ぶ珠は、ゲームデザイナーである恋人・拓也と平凡で穏やかな日々を過ごしていた。ある日、修士論文の題材に困っていた珠が教授に相談すると、「哲学的尾行」についての論文の製作を勧められる。
最初戸惑っていた珠だが、小さな衝動から”哲学的尾行”を実践する。


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僕は。

”僕は”この映画、めちゃくちゃ面白かったです。

面白い。という感想もそうなんですが

映画としての完成度が素晴らしかったです。


”完成度が素晴らしかった”

自分でもしっくり来ない生意気な表現ですが、




素晴らしい映画でした。



そう思える一番の理由が、

この原作者・監督・俳優陣じゃなかったらこの映画は生まれなかったんじゃないかと
肌で感じたことです。


この原作!×この監督!×この俳優陣!=映画「二重生活」
タイトルはこの通りで、どれかが違う方だったら成立しなかったと思うほど。


原作があって、そこに内容があって、

じゃあその内容の原作を誰が監督するの?

誰が演じてくれるの?


このパズルにピースをはめていく作業があります。




多少ピースが大きかったり、小さくても絵柄が同じなら完成という形に繋げることができる。

だけどその大きかったり、小さかったりで生まれたズレが観客の満足度に影響が出る

映画ってそんなイメージに例えられると思っています。



そして、映画「二重生活」


この映画はパズルのピースがドンピシャに合ったんじゃないのかなぁと個人的には思っています。


ドキュメンタリーを得意とした岸監督の演出、臨場感やその場のリアルを映し出すため、ほぼ手持ち撮影で臨んだカメラワーク。


主演門脇麦(珠)さんの、尾行の実践とともに変化していく自分自身と環境に対する絶妙な演技。


脇を固める俳優陣は、尾行対象に選ばれる石坂史郎役はMOZUシリーズでの見事な怪演でさらに確固たる評価を得ている長谷川博己さん。
今回は幸せな家庭を持つ男の役を演じています。
物語のキーマンなのであまりお話できませんが、長谷川さん、素晴らしかったです。
尾行されるのが長谷川さんでよかった。

珠の恋人役は、若手No1といっても今や過言ではない菅田将暉さん。
冒頭から色々な意味で”せめまくって”います。
恋人役ということで、最近の出演作に比べて出番が少ないのですが、やはり菅田さんが出演する、居ることで”映画の濃さ”が十二分に深まっています。

珠の教授役で、”哲学的尾行”を提案するのはリリー・フランキーさん。
この方は本っ当に色んな役をやりますね。
どの役も重ねる年と共に積み重ねたリリー・フランキーさんならではの味わい深い演技力はいつもとても魅了させららます。

恐らく出演者に関しては、誰も文句がないんじゃないのかなと思うほどの適役だったと思っています。



物語の内容は、やはり、というかもちろん”哲学的尾行”のシーンが多くあります。

尾行なのでセリフがない分、臨場感あるカメラワークや些細な展開に対峙したときの微妙な表情・演技の表現が求められるわけです。

門脇麦さんはそういった演技も最高ですが
元からの”顔”の作り方にも演技に多大な影響を与えているという天性の素材だと思います。


それもふまえて、二重生活の主役は門脇麦さんにしか出来なかった。と強く思います。


個人的に大好きなシーンは、レストランでの門脇さんの演技なので是非注目してみてください。
(ここのシーンは長谷川さんの小さな、小さな演技も素晴らしかったです)





”哲学的尾行”ということで


是非、尾行という行為がもたらす自分自身への影響。


珠の気持ち。


この映画を通して何が言いたかったのかを、観終わった後、珈琲でも飲みながら

一人で、友達と、恋人と、考えてみるとめちゃくちゃ哲学的になれます(笑&本当になれます)




尾行的演出、カメラワークで本当に自分が尾行しているような感覚で観ることが出来ます。

みなさん今まで生きてきて、あまりジロジロ観てはいけないときに遭遇したことはありませんか?
そんな思い出が門脇さんの演技で思い出すかもしれません。(「その感じわかる・・・!!的な」)




もちろん哲学的要素頭から放り出して観てもかなり楽しめる映画です!!


是非!!


まだ劇場公開してます!!(2016/7/11現在)





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