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忘れてはならない事件。映画「BOX 袴田事件 命とは」 [映画]

こんにちは。

いきなりですが、最近観た映画でブログに大きく取り上げない映画一覧です。
この他にも観ていますが、それらは省略します(笑
少しネタバレというか感想を言葉を選ばず書いているのでご注意です。

・シン・ゴジラ
エンターテイメントとして最高峰の映画だと思いました。
シンプルに全ての要素が高いレベルだったし、何よりほとんどの観た方が絶賛だったので
特に僕がどうのこうの言う映画じゃないでしょう。


・寄生獣(前編)
かなーり個人的に、僕的に、原作が大好きな僕的に。
泉新一くん役の染谷将太さんの演技に納得がいかなかった。
”新しい新一”という見方も出来ることは出来るかもだけれど、あの原作のミギーと共生していきつつ
新しい自分に染まっていくグラデーションがあまりなかったかなと・・(前半観ただけだけど)
「新一くんぶっきらぼうすぎじゃないのか・・」と思ったのは自分だけかな。


・書道ガールズ!!わたしたちの甲子園 
久しぶりに純粋な青春映画を観ました。
そしていわゆる”難しくない映画”でした。
感じたことは、”書道”というあまり大きく流行らない活動やパフォーマンスが、映画の中で顕著に演出されることによって、誰かの心の中に大きく印象付けられる影響力があるということ。
この映画を観たとき、大勢の子どもたちと一緒に観た。
誰かが映画の力によって少しでも書道に影響を受けてくれたら、素晴らしいことだと思う。


・ソロモンの偽証(前・後編)
個人的にはかなり長く感じた・・・(実質的にも長いのだけれど)
結末とそれまでの道のりに少し疑問を感じてしまった。
原作とも結末の演出が少し違うみたいで、原作ファンからすると残念に感じたみたい。
ただ、全6部作3000ページを越えるこの作品を映画化すること自体かなり挑戦てきな
試みだったようで、「よくここまでまとめた」という声も。
この映画は、自分で映画中のどこかを切り取って、胸に置き止めて味合う見方をするといいかも。





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※ブログを読んでくださる前に、今回は書いているうちに内容がとてもじゃないですけど”娯楽”とかけ離れた内容です。

暗いし重いし真面目です。

そしてなんだかプロパガンダ的な感じのブログにもなってしまっているので^^;

そういうのが苦手な方は読まないでください!!☆










今日は難しい映画です。

冤罪・・無実なのに犯罪者として扱われてしまうこと。

”冤罪”のキーワードで事件を検索してみるとかなり多くの事件がヒットします。

そして多くの冤罪事件は古い年代に起きており、何十年経った今でも刑務所で過ごしていたり、仮出獄して今もなお、無実を証明するために戦っている人が多くいます。

冤罪のレベルに高いも低いもありませんが、

その冤罪の判決が死刑だったら、みなさんだったらどうするでしょうか。


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忘れてはならない事件

映画 「BOX  袴田事件 命とは」
監督・脚本 高橋伴明
出演 萩原聖人 新井浩文 葉月里緒奈 保阪尚希 ダンカン 須賀貴臣 中村優子
   大杉漣  國村隼 塩見三省 石橋凌

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あらすじ

1966年に実際の現実に起きた「袴田事件」を基に製作された映画。

ある日、強盗放火殺人事件が起きる。
その行為は極めて残忍で、一家4人を40回以上刺し殺した上で、金銭を奪い死体ごと家をも燃やしてしまうというものだった。

刑事(石橋凌)は元ボクサーの袴田(新井浩文)を容疑者として目を付ける。

主任判事としてこの事件を担当することになった熊本(萩原聖人)は事件の闇に目を向ける。

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なんと渋い出演陣でしょうか。

間違いなくこのブログで今まで紹介した映画の中で一番渋い出演陣ですね。



冒頭は淡々とストーリーが進んでいきましたが、徐々に冤罪が生み出される過程が映し出されると、その世界に入り込んでしまいました。

いや、これを「映画の世界」と言ってしまうことが間違った考えでした。

現実に起こったこの悲劇を映画を通して目撃することで真剣に心が痛くなりました。

怖い。

こんなことが現実に起きて、しかもそういったことがこの袴田事件にとどまらず多く生まれてしまっています。



死刑制度の廃止を訴えるニュースを目にした時、最初は「こんなことした犯人なんだから死刑でもいいじゃん」と思っていましたがこういう冤罪という事実が起きているのを知ると簡単には思えないですね。


日本では死刑執行後に真犯人が見つかったり、無実が明らかになった例はないそうですが、

死刑執行済で”冤罪の可能性が排除できない”とされている事件は数件あるそうです。


やばい。

もうほとんど映画の内容に触れていない・・・

でもいいや。

映画に飲み込まれてしまいましたわ。




冤罪が生まれていく過程。

そこに立ち向かう袴田さん。

そこに立ち向かう熊本判事。





今まであまりこの事件のことを知らなくて本当に申し訳なかったです。

多くの方に観て欲しいです。

現実に起きた内容という事実。

映画としてとても意味のある作品だと思います。


2度とこのようなことが起こらないように。




今回だけネタバレにはなりますが、映画の結末(現実の結末)を書きたいと思います。

映画には描かれていないことも書いてありますので興味がある方だけ下へ進んでください。
































































(wikiなどを参照)

袴田さんは現在も生きています。

30歳で逮捕されて以来2014年3月27日まで48年以上もの時間を東京拘置所に週間拘束されていました。

wikiなどで袴田事件を調べると改めて取り調べの時間がとんでもなく酷いものだったとわかります。3週間以上連続で10時間を越える取り調べ、、、、
惨い、、、

2014年3月27日に死刑及び拘置の執行停止並びに裁判の再審を命じる判決がなされました。

ただ身分は「確定死刑囚」のままなんです、、



2016年3月の時点で、袴田さんが事件のときに”着用されていた5点の衣類”(映画中で後から見つかったもの)に付着していた血痕のDNA鑑定をもう一度違う角度から検査することになった。(1回目の検査結果では血痕は袴田さんのものでも被害者の返り血でもない、との結果が出たのにも関わらず。)

この2回目の検査結果によっては最悪の場合、再審決定が取り消される可能性だってあるわけです。


映画中でもあったように死刑確定後の拘禁反応などの症状が残っています。

会話でのコミュニケーションがあまり出来ず、その代わりに将棋をさすというコミュニケーションをとっているみたいです。(現在は回復の兆候)


ここで少し怖い問題なのが、真犯人は誰なのかということ。

冤罪という事実があったことに焦点を当てていることはとても大事なのですが
”真犯人”というスポットにはほとんどと言っていいほどあまり触れられていません。


実は殺された被害者家族(4人)にはもう一人19歳の長女がいました。
その長女は当日一人別棟に寝ていたため唯一生き残ったのです。(一家から勘当されて家を出ていたが、当日は久しぶりに家に戻っていた)

(映画では一切登場していないこの長女。この長女の方は取材には一切応じず「もう裁判は終わった。話すことはありません」と話すだけ。なので映画にも登場させることが出来なかった事情があると思います。)

しかしこの長女さんも67歳のとき、自宅で病死されてしまいました。

ネットではこの長女さんが犯人と疑う声も少なからずありますが、「19歳の女性が4人も殺害に至れば無傷じゃ済まない」などの声もあり真実は闇の中です。


じゃあ誰なのでしょうか。


冤罪から少し離れて


新犯人が誰なのか


ここを深く考えると


ものすごく怖くなります。






終わりにします。




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